山岳保険について

ご依頼くださる全てのお客様は参加される企画に有効な山岳保険への加入をお願いいたします。

多くの保険会社では、ハイキングや縦走に対応する保険と、アイゼン、ピッケル、ロープを使う山行に対応する山岳保険とに分かれていることが多いので必要なものに加入してください。

山スキー(バックカントリースキー)は、ハイキング系の保険でOKとするところもありますが、山岳系保険でないとダメな保険会社の方が多いように思いますので、はっきりしない場合は山岳系に加入をお願いいたします。
例に挙げた日山協共済会とモンベルは山岳系への加入が必要です。
  日山協山岳共済会            :ハイキングコース/登山コース
  モンベル保険(短期)     :野あそび保険/山行保険
  モンベル保険(長期)     :野外活動保険/山岳保険 


加入されていない方は、参加企画に応じた短期保険の加入でも構いません。 モンベルの短期保障タイプの山行保険などがあります。 https://hoken.montbell.jp/ 


山岳保険の代わりに、ココヘリやJRO(日本山岳救助機構)に加入されている方も多いかと思います。
ココヘリやJROは費用を補填してくれる山岳保険ではなく、独自の捜索・救助を提供するサービスですので、内容を十分に理解する必要があります。
ココヘリ(JROも含む、以下同じ)は、提携会社による捜索・救助活動を提供するサービスであって、ココヘリが手配した以外の部分についての補償はありません。 

事故発生時に最初に救助活動を行うのは警察や消防であることが多く、これらの経費は多くの場合請求されません(例外あり)。しかし、警察や消防では技術的・物量的に不安がある場合に民間ヘリ、地元の遭対協、山小屋やスキー場関係者の支援がお願いするケースが多々ありますが、これらの経費はココヘリでは補填されません。 

生命や救助後のライフクオリティにかかわる場合は、一刻を争う救助が必要となります。その時にココヘリだけだと経費負担の面で躊躇したり、後々の経費支払い時のトラブルを引き起こしたりするのではないかという危惧が残ります。 

ココヘリは行方不明時の発信機による位置特定や長期に渡る捜索(二次捜索)にはとても有効なサービスだと思っています。 しかし、ココヘリのサービスは命に係わる一次捜索時には役に立たないケースが出てくると思われますので、一般の山岳保険にも加入しておくことを強くお勧めいたします。 


ちなみに、ココヘリに付帯している損害賠償保険は、計画書提出が条件であり、バックカントリースキー・スノーボードは対象外となっていますので注意が必要です。


モンベルは旅行行程中をカバー(BCスキー除外はありません)、日山協山岳共済会の賠償保険は選択制ですが付ければ日常生活まで広くカバーしています。 

なお、一般的な山岳保険は重複加入しても、どちらか高額の保険金の方が支払い上限となって複数加入するメリットはなにもないのですが、ココヘリは山岳保険ではありませんので山岳保険と重複加入した場合は合算額を利用することができます。 一次救助に備えて少額の山岳保険に加入し、行方不明や長期の二次捜索に備えてココヘリに加入するというのも有効かなと思う次第です。


 2024年8月20日現在の情報です。